小さな王様 little King 2003/3/30

先日、電車に乗ったら、若い母親たちが、こんな話をしていた。
幼稚園にあがる直前の幼児が一番手こずるらしい。
このぐらいの年齢、幼稚園入学前というと、5歳?ぐらいかな。
このぐらいの年齢になると、だいたい自分のことはできるようになるので、
妙に自信をつけて、母親の言うことを聞かなくなるらしい。
この子供たちは、母親と祖父母ぐらいの狭い交際範囲でしか、世界を見られないので、
こういった現象が起こるらしい。
若い母親たちは、この現象を「小さな王様」現象というらしい。

だいぶ、真剣に議論していたが、そのような問題は、すぐ解決する。
幼稚園に入れてしまえば、急に交際範囲が広くなり、
自分が王様ならぬ「裸の王様」だったことに、すぐ気がつくではないか。
幼稚園でケンカの強い子、声のおおきい子に、もまれて、
最初は、母親に泣きついたり、母親にないものねだりをするだろうが、
そのうち、広い交際範囲のなかでの自分の生き方、自分のポジションを見つけるので、
母親としては、子供が泣きついてきても、ある程度突き放せばよい。

あまり、投資家には関係のない話だと思った。
投資家は、朝9時から開く市場で、あっという間に評価され、
午後3時には、合格・不合格の結果が出てしまう。
そして、市場が閉まったら、その日のうちに反省会を行ない、
失敗の原因を探す。そして明日の戦略を立てる。
これで、徐々に勝率が上がっていく。
週末には、1週間の反省をして、翌週の戦略を立て、
さらにアナリストのレポートを読み、長期戦略を立てる。
これで、上がってきた勝率が不動のものとなる。
毎日、反省と勉強ができることを喜ぶべきである。
これでボケずに済む。

しかし、周りに、ちやほやされて、「小さな王様」まま成人し、
そして、晩年にその事実に気づく、愚かな人もいる。
誰も忠告してくれなかった悲劇の人である。

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